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産業廃棄物処理施設の設置許可について全てを解説

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産業廃棄物処理施設を設置する場合は、設置許可が必要なのか、不要なのか、よく分からないこともあるでしょう。

また、産業廃棄物処理施設の設置にあたり、廃棄物処理施設による設置許可に限らず、他にどんな法律が関わってくるのか、どんな手続きが必要なのかを熟知している方は少ないのではないでしょうか。
 
そこで、この記事では、そもそもの「産業廃棄物処理施設」について、「設置許可」などの必要となる許可についてご紹介していきます。
実際のご相談事例もご紹介していきますので、これから産業廃棄物処理施設の設置をご検討されている方は、ぜひ参考にしてください。



目次

1.産業廃棄物処理施設とは?
2.廃棄物処理施設と廃棄物の区分
3.産業廃棄物処理施設の種類
4.産業廃棄物処理施設で設置許可が必要なケース
5.産業廃棄物処理施設で設置許可が不要なケース
6.設置許可とともに必要となる建築基準法51条ただし書き許可
7.産業廃棄物処理施設 設置許可申請の流れ
8.産業廃棄物処理施設 設置許可の申請書類
9.技術管理者の設置
10.産業廃棄物処理施設の設置許可についてのご相談事例
11.産業廃棄物処理施設の設置許可には早めの準備を!



1.産業廃棄物処理施設とは?

産業廃棄物の最終処分や中間処理を行う施設の中でも、ある一定規模以上の処理能力を有するものについては、廃棄物処理法で産業廃棄物処理施設(15条施設)とされています。
産業廃棄物処理施設の設置には、許可権限を持つ都道府県や市の許可が必要です。

また、一定規模未満の処理能力となる処理施設は設置許可(施設を設置すること自体の許可)は不要ですが、産業廃棄物の処分(中間処理、最終処分)を業として行う場合は、許可権限を持つ都道府県や市の産業廃棄物処分業許可が必要になります。



2.廃棄物処理施設と廃棄物の区分

廃棄物処理施設は、処理する廃棄物によって区分されます。

廃棄物の取扱いについては、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(廃棄物処理法)で規定されています。
廃棄物処理法では、「廃棄物」とは、占有者自ら利用し、また他人に有償売却できないため不要になった固形状又は液状のものをいい、「産業廃棄物」と「一般廃棄物」に区分されます。

①産業廃棄物とは、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥など廃棄物処理法で定められた 以下の20 種類のものをいいます。

あらゆる事業活動に伴うもの  1.燃え殻
2.汚泥
3.廃油
4.廃酸
5.廃アルカリ
6.廃プラスチック類
7.ゴムくず
8.金属くず
9.ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず
10.鉱さい 
11.がれき類
12.ばいじん
特定の業種や施設から排出されたもの 13.紙くず
14.木くず
15.繊維くず
16.動植物性残さ
17.動物系固形不要物
18.動物のふん尿
19.動物の死体
20.コンクリート固形化物など、上記の産業廃棄物を処分するために処理したもので、1~19に該当しないもの


②一般廃棄物とは、家庭から排出される廃棄物と、事業活動に伴って発生するごみのうち産業廃棄物以外のごみ(事務所・商店などから排出される紙ごみ、飲食店から排出される生ごみなど)をいいます。
例えば、企業の事務所から出る壊れたパソコンは産業廃棄物、家庭から出た場合は一般廃棄物です。
一般廃棄物は、さらに、「ごみ」と「し尿」に分かれます。 



3.産業廃棄物処理施設の種類

産業廃棄物の最終処分や中間処理を行う施設の中でも、ある一定規模以上の処理能力を有するものについては、廃棄物処理法で産業廃棄物処理施設とされています。
産業廃棄物処理施設は、施設の種類・処理する廃棄物の種類・処理能力で分けられ、以下の18種類に限定されています。

(1)中間処理施設

施設の種類 処理する廃棄物の種類 処理能力
脱水施設 汚泥 1日当たり10立方メートルを超えるもの
乾燥施設 汚泥 1日当たり10立方メートルを超えるもの
乾燥施設(天日乾燥) 汚泥 1日当たり100立方メートルを超えるもの
焼却施設 汚泥 1日当たり5立方メートルを超えるもの、1時間当たり200kg以上又は火格子面積2平方メートル以上のもの
廃油 1日当たり1立方メートルを超えるもの、1時間当たり200kg以上又は火格子面積2平方メートル以上のもの
廃プラスチック類 1日当たり100kgを超えるもの又は火格子面積2平方メートル以上のもの
廃PCB(注1)等、PCB汚染物
又はPCB処理物
すべてのもの
その他の産業廃棄物 1時間当たり200kg以上又は火格子面積2平方メートル以上のもの
油水分離施設 廃油 1日当たり10立方メートルを超えるもの
中和施設 廃酸・廃アルカリ 1日当たり50立方メートルを超えるもの
破砕施設 廃プラスチック類 1日当たり5tを超えるもの
木くず・がれき類 1日当たり5tを超えるもの
コンクリート固型化施設 有害物質を含む汚泥 すべてのもの
ばい焼施設 水銀又はその化合物を含む汚泥 すべてのもの
硫化施設 廃水銀等 すべてのもの
シアン分解施設 シアン化合物を含む汚泥、廃酸、廃アルカリ すべてのもの
廃石綿等又は石綿含有産業廃棄物の溶融施設 廃石綿等又は石綿含有産業廃棄物 すべてのもの
廃PCB等又はPCB処理物の分解施設 廃PCB等又はPCB処理物 すべてのもの
PCB汚染物又はPCB処理物の洗浄施設 廃PCB等又はPCB処理物 すべてのもの
PCB汚染物又はPCB処理物の分離施設 廃PCB等又はPCB処理物 すべてのもの





























注1  PCBとは、ポリ塩化ビフェニルの略称です。

(2)最終処分場

施設の種類 処理する廃棄物の種類  処理能力 
遮断型最終処分場 有害な産業廃棄物 すべてのもの
安定型最終処分場 安定型産業廃棄物(注2)  すべてのもの 
管理型最終処分場  上記2つ以外の産業廃棄物 すべてのもの 

注2  安定型最終処分場で処理できる産業廃棄物とは、廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、ガラス及び陶磁器くず、がれき類で有機性の物質、油分及び有害物質を含有または付着していないものです。これらを安定型産業廃棄物といいます。



4.産業廃棄物処理施設で設置許可が必要なケース

廃棄物処理法第15条に規定する設置許可対象施設(15条施設)として、3.産業廃棄物処理施設の種類で述べた18種類の施設を設置する際には設置許可が必要になります。

これは、他社から処理を請け負った産業廃棄物であろうと、自社排出の産業廃棄物であろうと、廃棄物処理法第15条に定める産業廃棄物処理施設であるならば、その設置には設置許可が必要になります。
施設を「設置」するための許可であるからです。

【関連法令条文】
廃棄物処理法
(産業廃棄物処理施設)
第十五条 産業廃棄物処理施設(廃プラスチック類処理施設、産業廃棄物の最終処分場その他の産業廃棄物の処理施設で政令で定めるものをいう。以下同じ。)を設置しようとする者は、当該産業廃棄物処理施設を設置しようとする地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。




5.産業廃棄物処理施設の設置許可が不要なケース

産業廃棄物処理施設に関して、許可が不要なケースとしては、3.産業廃棄物処理施設の種類で述べた、18種類以外の施設設置許可が不要です。
「①施設の種類・②処理する廃棄物の種類・③処理能力」を全て満たすかどうかで判断されます。

例1)廃プラスチック類の選別施設で処理能力が1日当たり30トンのもの
  →①施設の種類「選別施設」、②処理対象「廃プラスチック類」、③処理能力「1日当たり5トンを超えるもの」
    ①施設の種類が該当しないので、設置許可不要。

例2)ガラスくずの破砕施設で処理能力が1日当たり20トンのもの
  →①施設の種類「破砕施設」、②処理対象「ガラスくず」、③処理能力「1日当たり5トンを超えるもの」
    ①は該当するものの、②処理対象が該当しないので、設置許可不要。

例3)木くずの破砕施設で処理能力が1日当たり4トンのもの
  →①施設の種類「破砕施設」、②処理対象「木くず」、処理能力「1日当たり5トン未満」
    ①②は該当するものの、③処理能力が該当しないので、設置許可不要。


また、設置許可が不要となる場合に誤解しないで頂きたいのが、処分業許可(産廃:廃棄物処理法14条)は別途必要になるという点です。

ただし、自社処分(排出事業者自らが自らの廃棄物を処分すること)をおこなう場合や、法に規定される処分を行える者(許可なしで処分できる者:自動車リサイクル法、家電リサイクル法などの他法令により認められたケース)の場合は処分業許可も不要です。



6.設置許可とともに必要になる建築基準法51条ただし書き許可

都市計画区域内では、原則、卸売市場、火葬場又はと畜場、汚物処理場、ごみ焼却場(※一般廃棄物処理施設です。)、その他政令で定める処理施設(※産業廃棄物処理施設はここに含まれてきます。)の用途に供する建築物を新築・増築してはいけません。




ただし、都市計画審議会で認められ許可されたら、施設を新築・増築して良いということになっています。

この許可のことを建築基準法第51条ただし書き許可と呼んでいます。


建築基準法51条ただし書き許可が必要となる場合、土地の周辺状況によっては許可が取れないこともあります。
手続きも長くかかるので、計画段階の早めに専門家へのご相談をする方がいいでしょう。

建築基準法51条ただし書き許可について、詳しくは「建築基準法第51条ただし書き許可ってなに?許可基準や流れを解説!」をご覧ください。

【関連法令条文】

建築基準法
(卸売市場等の用途に供する特殊建築物の位置)
第五十一条 都市計画区域内においては、卸売市場、火葬場又はと畜場、汚物処理場、ごみ焼却場その他政令で定める処理施設の用途に供する建築物は、都市計画においてその敷地の位置が決定しているものでなければ、新築し、又は増築してはならない。ただし、特定行政庁が都道府県都市計画審議会(その敷地の位置を都市計画に定めるべき者が市町村であり、かつ、その敷地が所在する市町村に市町村都市計画審議会が置かれている場合にあつては、当該市町村都市計画審議会)の議を経てその敷地の位置が都市計画上支障がないと認めて許可した場合又は政令で定める規模の範囲内において新築し、若しくは増築する場合においては、この限りでない。



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7.産業廃棄物処理施設 設置許可申請の流れ

産業廃棄物処理施設の設置許可申請の流れについて、他の主な手続を踏まえた廃棄物関係の申請の流れは以下のようになります。

【廃棄物処理法関係手続き】
要綱・条例等に基づく事前協議 → 事前協議完了 → 設置許可申請 → 設置許可 → 施設設置工事 → 使用前検査 → 処分業申請 → 処分業許可(営業開始)

実は、設置許可申請の前に必要となる行政(都道府県・市町村)との事前協議が非常に重要なものです。

事前協議については、各自治体で定められた要綱や条例に必要な書類や手続きが定められています。
よく廃棄物にかかるニュースなどででてくる「住民説明」や「ミニアセス(生活環境影響調査)」がこの段階で求められます。

破砕施設を設置するケースを例として、設置許可申請が必要な場合と不要な場合の流れの違いは以下の図をご覧ください。
設置許可の流れ
また、6.設置許可とともに必要となる建築基準法51条ただし書き許可でお伝えしたように、廃棄物処理法以外の手続きも必要になります。
例として、以下の条件の場所での全体の流れを以下の図に示しています。
(それぞれの手続きについては、別の記事で説明をいたします。)

場所:さいたま市、都市計画区域内
   計画地は新規で工場を建てる、農地を購入し農地転用して工場用地にする(1ha)
施設:15条施設設置

該当法令 → 廃棄物処理法、建築基準法、都市計画法、農地法

全体の流れ

各法令を並行して手続きを進めていく必要があるため、スムーズに進めるために事前の調査が大切になります。




8.産業廃棄物処理施設 設置許可の申請書類

産業廃棄物処理施設設置許可の申請書類は、廃棄物処理法や廃棄物処理法施行規則に定められています。

決められた様式(様式第十八号)による申請書に、周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査の結果を記載した書類、及び廃棄物処理法施行規則第11条第6項に規定する添付書類等を添付して、許可権者(都道府県知事、廃棄物処理法の政令で定める市においては市長)に提出することになります。
(どのようなものがあるのか関連条文を下に記載しています。)

ただし、施行規則に列挙されたもの以外の書類の提出を求められることもありますので行政にご確認ください。

※様式第18号 産業廃棄物処理施設設置許可申請書(抜粋)
設置許可申請書 様式


また、主な添付書類の参考例です。

・生活環境影響調査報告書

・設置及び維持管理の関する計画書

・産業廃棄物処理施設の構造を明らかにする書類
  施設の形状、寸法、内部構造を明らかにする図面、能力計算書
  事業場内の平面図(施設が設置される建屋、敷地の囲い、出入口、管理事務所、廃棄物の保管場所、
  排ガス・排水処理施設及びそれらの排出口を明示したもの)

・処理工程図
  産業廃棄物の受入れ、処理前の保管、処理、処理後の保管、搬出までの処理工程フロー図

・(最終処分場)周囲の地形、地質、地下水の状況を明らかにする書類、図面

・施設の付近の見取図
  周辺住宅地図、主たる通行道路、排水放流先

・技術管理者の講習修了証

・施設の設置及び維持管理に要する資金の調達方法
  (通帳の写しや融資証明書を求める自治体もあります)

・直前3年間の決算書類
  貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表

・法人税の納税証明書

・定款又は寄附行為

・法人登記事項証明書

・役員、100分の5以上の株式を有する株主の住民票、
 成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書


【関連条文】

廃棄物処理法施行規則第十一条(産業廃棄物処理施設の設置の許可の申請)

法第十五条第二項の申請書は、様式第十八号によるものとする。
6 第一項の申請書には、次に掲げる書類及び図面を添付するものとする。

一 当該産業廃棄物処理施設の構造を明らかにする設計計算書
二 最終処分場にあつては、周囲の地形、地質及び地下水の状況を明らかにする書類及び図面
三 最終処分場以外の産業廃棄物処理施設にあつては、処理工程図
四 当該産業廃棄物処理施設の付近の見取図
五 当該産業廃棄物処理施設の設置及び維持管理に関する技術的能力を説明する書類
六 当該産業廃棄物処理施設の設置及び維持管理に要する資金の総額及びその資金の調達方法を記載した書類
七 申請者が法人である場合には、直前三年の各事業年度における貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表並びに法人税の納付すべき額及び納付済額を証する書類
八 申請者が個人である場合には、資産に関する調書並びに直前三年の所得税の納付すべき額及び納付済額を証する書類
九 申請者が法人である場合には、定款又は寄附行為及び登記事項証明書
十 申請者が個人である場合には、住民票の写し並びに成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書
十一 申請者が法第十四条第五項第二号イからヘまでに該当しない者であることを誓約する書面
十二 申請者が法第十四条第五項第二号ハに規定する未成年者である場合には、その法定代理人の住民票の写し並びに成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書
十三 申請者が法人である場合には、役員の住民票の写し並びに成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書
十四 申請者が法人である場合において、発行済株式総数の百分の五以上の株式を有する株主又は出資の額の百分の五以上の額に相当する出資をしている者があるときは、これらの者の住民票の写し並びに成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書(これらの者が法人である場合には、登記事項証明書)
十五 申請者に令第六条の十に規定する使用人がある場合には、その者の住民票の写し並びに成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書



9.技術管理者の設置

設置許可の申請書類の中で出てきましたが、設置許可対象施設を設置するには、廃棄物処理法第21条の規定により、技術管理者の設置が義務付けられています。

この産業廃棄物処理施設の技術管理者になるためには、

・必要資格を有す技術士
 or
・一定の専攻や実務経験がある者
 or
・それと同等の知識と技能を有す者(「廃棄物処理施設技術管理者講習」を修了した者)

であることが必要です。

詳しくは以下のとおりです。
(1)技術士(化学部門、上下水道部門、衛生工学部門)
(2)(1)以外の部門の技術士で、1年以上の実務経験がある者
(3)環境衛生指導員として2年以上の実務経験がある者
(4)大学で理学・薬学・工学・農学を専攻して、衛生工学と化学工学を修了した者で、卒業後2年以上の実務経験がある者
(5)大学で理学・薬学・工学・農学と相当する課程を専攻して、衛生工学・化学工学以外を修了した者で、卒業後3年以上の実務経験がある者
(6)短期大学または高専で理学・薬学・工学・農学を専攻して、衛生工学と化学工学を修了した者で、卒業後4年以上の実務経験がある者(衛生工学と化学工学を修了していない場合は、卒業後5年以上の実務経験ある者)
(7)高校で土木科・化学科または相当学科を学び、卒業後6年以上の実務経験がある者
(8)高校で理学・工学・農学または相当学科を学び、卒業後7年以上の実務経験がある者(9)上記以外の者で、10年以上の実務経験がある者、または同等以上の知識および技能を有すると認められる者


また、「産業廃棄物処理対策の強化について」(平成2年4月26日付け衛産31号厚生省生活衛生局水道環境部長通知)により、技術管理者は施設に常駐することが定められていました。

ただ、令和5年3月31日環境省通知で、常駐ではなく遠隔からの管理も可能となりました。
参考:「デジタル原則を踏まえた廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の適用に係る解釈の明確化等について(通知)」(環循適発第23033125号、環循規発第23033110号)

とはいえ、該当者の退職等で欠員になると、技術管理者設置義務違反として罰則を処せられることもあるので注意してください。


【関連法令条文】
廃棄物処理法
(技術管理者)
第二十一条 一般廃棄物処理施設(政令で定めるし尿処理施設及び一般廃棄物の最終処分場を除く。)の設置者(市町村が第六条の二第一項の規定により一般廃棄物を処分するために設置する一般廃棄物処理施設にあつては、管理者)又は産業廃棄物処理施設(政令で定める産業廃棄物の最終処分場を除く。)の設置者は、当該一般廃棄物処理施設又は産業廃棄物処理施設の維持管理に関する技術上の業務を担当させるため、技術管理者を置かなければならない。ただし、自ら技術管理者として管理する一般廃棄物処理施設又は産業廃棄物処理施設については、この限りでない。

 技術管理者は、その管理に係る一般廃棄物処理施設又は産業廃棄物処理施設に関して第八条の三第一項又は第十五条の二の三第一項に規定する技術上の基準に係る違反が行われないように、当該一般廃棄物処理施設又は産業廃棄物処理施設を維持管理する事務に従事する他の職員を監督しなければならない。

 第一項の技術管理者は、環境省令で定める資格(市町村が第六条の二第一項の規定により一般廃棄物を処分するために設置する一般廃棄物処理施設に置かれる技術管理者にあつては、環境省令で定める基準を参酌して当該市町村の条例で定める資格)を有する者でなければならない。

第三十条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
(中略)
九 第二十一条第一項の規定に違反して、技術管理者を置かなかつた者





10.産業廃棄物処理施設の設置許可についてのご相談事例

ここからは、株式会社環境と開発にご相談頂いた廃棄物処理施設の設置等の事例をご紹介します。
廃棄物処理施設の設置等を検討されている方は、是非参考にしてください。


産業廃棄物処理施設の設置許可ご相談事例①:混合廃棄物及び廃プラスチック類のリサイクル施設の整備【設置許可対象施設:廃プラスチック類の破砕施設】




【ご要望】

産業廃棄物の取扱量の増加に対応するため、新たに混合廃棄物及び廃プラスチック類のリサイクル施設を整備したいとのご相談をいただきました。工場を稼働させながら新規設備の導入を進めていくため、工事を何段階かに分ける必要がありました。

【課題】
もともと他社で操業されていた工場跡地であったものの、敷地内に市道や法定外公共物が残っている、開発許可を取得せずに建築確認が取れている等、以前の許可に問題個所が多々あり、それらの問題を解決しながら、新しい施設を整備しました。

【施策】
関係法令を遵守して、廃棄物処理施設を設置したいとのご要望を頂き、以下の施策を行いました。

①どのような手続きが必要か行政と協議

②廃棄物処理法に基づく生活環境影響調査

③廃棄物処理法及び建築基準法等の関係法令手続き


→ 産業廃棄物処理施設の設置許可事例のページはこちら



産業廃棄物処理施設の設置許可ご相談事例②:市街化調整区域に廃棄物処理施設を設置【設置許可対象施設:廃プラスチック類、木くず、がれき類の破砕施設】




【ご要望】
金属系廃棄物の処理の拡充のために、2拠点目として計画を立案され、一廃・産廃処理施設と自動車リサイクル法にかかる施設を併設したいとの要望。
第1期竣工直後に起こった熊本地震を受けて、緊急かつ大量に発生する災害廃棄物の受入れに十分な規模の施設を整備したいとの要望。そのため、再度の建築基準法第51条ただし書き許可を取得するなどが必要に。

【課題】
第1期申請の際、開発が制限される市街化調整区域内での工事計画の為、建築基準法、都市計画法や廃棄物処理法など多岐にわたる法令手続きを随時進めていく必要ありました。また、計画地が過去にセメントプラントとして使われており、開発手続きと並行して土壌汚染対策法に基づく土壌調査に時間がかかりました。

【施策】
本事例では、廃棄物処理法関連の手続きのほか、以下の施策を行いました。

①建築基準法第51条ただし書き許可にかかる手続き

②市街化調整区域での開発許可にかかる協議

③工場敷地内に残っていた里道・水路の払下げ手続き

④土壌汚染対策法に基づく汚染土壌調査

 

産業廃棄物処理施設の設置許可事例のページはこちら



廃棄物処理施設のご相談事例③:非線引き都市計画区域内での産業廃棄物処理施設設置【設置許可対象施設:木くずの破砕施設】



【ご要望】
新たに廃棄物処理を始めていくにあたり、適切な処理施設の計画作成や一般廃棄物・産業廃棄物両方の処理が行える施設の許可を取得したいとのご相談をいただきました。

【課題】
木くず破砕施設の設置のための廃棄物処理法に基づく産業廃棄物処理施設設置許可の取得が必要でした。
また、事業計画地は非線引きの都市計画区域内の土地となるため、廃棄物処理施設の設置には建築基準法第51条ただし書き許可の取得、3,000㎡以上の土地の開発には都市計画法の開発許可がそれぞれ必要となりました。さらに、開発許可については、別の工場用地として大津技研様で以前に開発許可を取得され、計画途中で断念された経緯があり、開発許可の変更手続きが必要でした。

【施策】
本事例では、廃棄物処理法関連の手続きのほか、以下の施策を行いました。

①建築基準法第51条ただし書き許可にかかる手続き

②開発許可の変更にかかる手続き

 

→ 産業廃棄物処理施設の設置許可事例のページはこちら



産業廃棄物処理施設の設置許可ご相談事例④:工業専用地域での産業廃棄物処理施設設置と全体プロジェクト管理事例【設置許可対象施設:廃プラスチック類、木くず、がれき類の破砕施設】




【ご要望】
実際に事業を開始するために必要な業務一式(処理施設の選定・配置計画・ファイナンス関係・関係許認可手続き等)に携わって、事業が開始できるようにしてほしいとのご要望を頂きました。

【課題】
スーパーエコタウン事業に採択された計画でしたが、一部に事業採算の悪い事業が含まれており、そのままでは事業化するのが難しい状態でした。
市場調査や事業主体の取り扱い廃棄物の傾向から、対象とする廃棄物自体の見直しから始める必要がありました。

【施策】
本事例では、廃棄物処理法関連の手続きのほか、以下の施策を行いました。

①プラント・建築計画立案
②ファイナンスに関する金融機関等への対応
③環境アセスメント
④工事の進捗管理
⑤補助金取得
⑥プラント運転管理システムの構築

 
→ 産業廃棄物処理施設の設置許可事例のページはこちら



11.産業廃棄物処理施設の設置許可には早めの準備を!

産業廃棄物処理施設の設置について、内容や手続きの流れなどお伝えしましたが、
設置許可の取得にはさまざまな法令に基づく手続きが必要になります。

このような多岐に及ぶ手続きをスムーズにすすめるためには、計画段階からの事前調査が欠かせません。

手続きの途中で追加調査が必要になった、想定に無かった法令の手続が出てきたなど、
なかなかうまく進まずに弊社にご相談に来られるお客様もいらっしゃいます。

株式会社環境と開発は、廃棄物処理施設を新設・拡張する際に、安全性・経済性の高い施設計画を提案、
建設・廃棄物など複数分野にわたる許認可を
すばやく取得することができる建設コンサルタントです。

建設コンサルタントというと、公共事業を対象とする会社が多いと思われがちですが、
当社は民間企業の施設の新設・拡張事業を対象としていることが特長です。

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クリアしなければならず、非常に複雑かつ時間がかかります。

当社はそのような民間企業のお客様に対し、

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施設計画の提案から許認可取得まで一気通貫でお客様を支援できることを強みとしています。

設置準備から操業開始後のご相談まで、株式会社環境と開発までお気軽にご相談ください。


【産業廃棄物設置許可・処理業の関連コンテンツ】

廃棄物処理施設とは?          〇産業廃棄物処理施設 種類別一覧

廃棄物処理施設 土地の探し方      〇廃棄物処理法 処理施設の規制の変遷

みなし許可について           〇建築基準法第51条ただし書き許可

産業廃棄物処理業の許可の種類について  〇産業廃棄物処分業について

最終処分とは?             自らの産業廃棄物を処理する場合



産業廃棄物処理施設の 計画・調査・設計・許認可は 環境と開発にお任せください。 廃棄物処理事業者様の事業を全般的にサポートします! 団体や会社でのセミナーも可能です! 様々な事例の経験で、 総合的にサポート 創業40年以上の経験を活かし、中間処理、 最終処分、 広域に渡る事業や災害廃棄物にも対応可能です。 建築基準法第51条、 最終処分場にも対応 各種環境調査や土木設計の専門家として、困難な許認可 にも問題なく対応可能です。 環境アセスや住民説明会の対応も可能 周辺住民の方々にしっかりとご理解・ご協力を頂きなが ら計画を進めるため、説明会の運営もサポートします。

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